エンジニアに英語は不要?必要?両方の観点から徹底解説!

英会話

英語なんて使わないし、勉強する時間もない…」そう感じているエンジニアは多いのではないでしょうか?

確かに、日常業務では日本語が主流で、英語の必要性を感じにくいかもしれません。

業務上必要なことについて、検索したり、勉強したりと忙しく、「英語を勉強する暇なんかない!」と思う人は多いでしょう。

または、英語への苦手意識で「英語は勉強したくないな〜」と思っていませんか?

しかし、最新IT情報やドキュメントは英語で提供されることがほとんどです。

特にAWSなどのクラウドサービスやAIの進化は日進月歩で、情報を早くキャッチすることが求められます。

本記事では、英語は「不要」と思う理由と英語は「必要」である理由を具体的にご紹介します。

この記事のライター

  • 現在、金融機関のIT部門にて対個人向けアプリに携わる(主にPM業務)
  • 英検準1級、TOEIC L&Rスコア 815
  • 高校時代、be動詞も分からない状態から約3年で英検準1級取得

この記事はこんなITエンジニアにおすすめ!

  • 英語が苦手
  • 英語を勉強したいけどモチベーションが上がらない
  • 今後、英語を使ってキャリアアップしたい

記事の要約

  • 英語ができなくても、ITエンジニアとして働くことはできる
  • キャリアアップやスキルアアップをしたいなら、英語を学ぶべき

それではまず、ITエンジニアにとって英語は「不要」と言われる理由についてみていきましょう。

多くの場合、国内のIT業界において日常業務で使用する言葉は日本語でしょう。

国内のIT企業やプロジェクトにおいて、社内外でのコミュニケーションでは日本語を使うことがほとんどであり、英語を使う場面が少ないと感じるエンジニアも多いです。

日本語だけでプロジェクトのすべての工程が問題なく進み、社内会議や文書作成、クライアントとのやり取りも全て日本語で行われるため、英語が必要だと感じる機会が少ないのが現実です。

最新のAI関連やクラウドコンピューティングの情報について、日本語で提供されているIT関連の書籍やサイトもそれなりに充実しています。

また、スマートフォンやブラウザの機能で簡単に、英語で書かれた資料やドキュメントを日本語へ翻訳できます。

そのため、英語を学ばなくても最新の技術情報にアクセスできると考えるエンジニアも多くいるでしょう。

プログラミングに関しても、言語自体は英語に基づいていますが、コーディングや設計は言語に依存しないため、日本語のみでも問題なく対応できることが多いです。

国内向けのソフトウェア開発やインフラ構築において、エンドユーザーやクライアントの多くは日本人です。

そのため、英語の必要性はますます低く感じられるでしょう。

国内市場に限定した製品やサービスの場合、要件定義や設計ドキュメントも全て日本語で作成されています。

日本語でのサポートが提供されているため、エンジニアが英語を学ぶ必要はないと考えられがちです。

このような理由から、日本のIT業界では「日本語だけで十分仕事ができる」と感じるエンジニアが少なくないのです。

ここまでを一旦まとめてみましょう。

英語が不要と言われる理由

  1. 英語を使う機会が少ない
  2. 英語が出来なくても最新技術を知れる
  3. 周りの人(クライアントやユーザー)も日本語を使っている

日本語だけで十分仕事ができるという考え方は、確かに日本国内での業務に限れば一定の合理性があります。

しかし、IT業界全体がますますグローバル化する中で、英語スキルが重要性を増していることは見逃せません。

ここからは、なぜITエンジニアにとって英語が必要なのか、先ほどの3つの観点に対して反論を述べていきます。

それではまず、「英語を使う機会が少ない」に対して考えてみましょう。

ここでは、実務で英語が必要になるシーンを具体的に説明していきます。

海外メンバーや企業とのやり取りが増加

まず、今日のIT業界では、海外とのプロジェクトや取引がますます増加しており、日本国内のプロジェクトであってもグローバルな視点が求められる場面が多くなっています

特に、大手IT企業やスタートアップの中には、海外市場への進出を目指しているケースが多く、海外のクライアントやパートナー企業と協働することが避けられません。

これに伴い、多国籍メンバーとのプロジェクトの進行や交渉、技術的なやり取りを英語で行う必要性が高まっています。

例えば、海外の顧客や技術パートナーと会議を行う際には、共通言語として英語が使用されることが一般的です。

英語が理解できないと、プロジェクトの要件や目的を正確に把握できず、コミュニケーションコストが発生しやすくなります。

これにより、プロジェクト全体の進行が遅れたり、費用が増加するリスクが高まるのです。

また、英語ができることで、海外のクライアントやパートナーと円滑にコミュニケーションを取ることができ、プロジェクトをスムーズに進めるための強力な武器となります。

さらに、オフショア開発の増加により、海外のエンジニアチームとの協業が増えている点も無視できません。

これらのエンジニアと日常的にコミュニケーションを取るためには、英語が必要です。

たとえ、日本国内のプロジェクトであっても、外部のエンジニアや技術サポートが英語圏に拠点を置いている場合、英語を使ってやり取りする場面が避けられないこともあります。

このような状況で英語スキルを持っていないと、他のメンバーに依存する形となり、自らの成長機会を逃してしまう可能性があります。

最新情報への迅速なアクセス

日本語で書かれた技術書やリソースが充実していることは事実ですが、その多くは英語で発表されたオリジナルの技術資料を翻訳したものです。

このため、技術の変化が激しいIT業界では、翻訳によるタイムラグが問題となります。

最新技術やトレンドに迅速に対応するためには、英語で直接情報を取得できることが大きなアドバンテージとなります。

例えば、新しいプログラミング言語やフレームワークが発表された際、その技術に関する最新の情報やベストプラクティスは、まず英語で公開されることがほとんどです。

英語が理解できるエンジニアは、これらの最新情報に早い段階でアクセスし、技術力を高めることができます。

逆に、英語が理解できない場合、翻訳された資料が出るまで待つことになり、その間に技術の変化に乗り遅れる可能性があります。

また、英語の技術フォーラムやオープンソースコミュニティも、最新情報や問題解決の場として非常に重要です。

多くのオープンソースプロジェクトは英語を公用語として運営されており、バグレポートや機能リクエストも英語でやり取りされます。

英語ができるエンジニアは、これらのコミュニティに参加して他の開発者と交流し、問題解決のスピードを上げることができます

反対に、英語を使えない場合、他の開発者のサポートを受ける機会が限られ、問題解決に時間がかかる可能性が高まります。

さらに、英語で書かれた技術資料やドキュメントには、より深い知識や詳細な技術的説明が含まれていることが多く、これを直接理解できることはエンジニアとしての競争力を高める一因となります。

IT業界における競争は非常に激しく、最新技術をいち早く取り入れて実践できるかどうかが、プロジェクトの成功やキャリアの成長に大きく影響します。

英語スキルを磨くことで、他のエンジニアよりも早く、的確に情報を収集し、自らの技術力を向上させることができるのです。

海外技術を活用したプロジェクトでの英語ドキュメントの重要性

日本国内のプロジェクトでも、海外で開発された技術やツールを使用することは一般的です。

たとえば、クラウドサービスや大規模なデータベースシステムなど、多くのITインフラは海外企業が提供しており、それらの仕様書やドキュメントは基本的に英語で記載されています。

エンジニアとして、これらの英語のドキュメントを正確に理解することが、プロジェクトの成功に直結する場面が増えてきています。

特に、エラーメッセージや技術的な問題が発生した際には、英語のドキュメントやサポートを参照することが不可欠です。

たとえば、海外製のミドルウェアやライブラリを使用している場合、エラーメッセージが英語で表示され、それを正確に理解できなければ、問題解決のための適切な対応が難しくなります

英語を理解できないと、問題解決に時間がかかり、プロジェクトの進行に悪影響を及ぼす可能性があります。

翻訳ツール(Google翻訳、DeepLなど)は、技術的な文章もかなり高い精度で翻訳できるようになり、文書の読解やメールのやり取りなども支障なくこなせると考えている。

最近のAI翻訳ツールの進化は著しく、Google翻訳やDeepLなどは、日常的なコミュニケーションから技術的な文章に至るまで、高精度な翻訳を提供することが可能となっています。

このため、IT業界のエンジニアの中には「英語を学ばなくても、翻訳ツールを使えば十分だ」と考える人が多いでしょう。

翻訳ツールに依存しすぎないための英語学習の重要性

AI翻訳ツールの進化により、言語の壁が一部解消されつつあるとはいえ、完全に英語学習を放棄してしまうことにはリスクがあります

特に、IT業界における技術的な文章やドキュメントの正確な理解には、翻訳ツールだけでは対応できない部分があり、英語の基礎力が不可欠です。

ここでは、なぜ翻訳ツールに頼りすぎるのは危険であり、英語学習が依然として重要であるかを詳しく説明します。

翻訳ツールは、非常に便利である一方で、技術的な文章や専門的な用語の細かいニュアンスや文脈を正確に理解することが難しい場合があります。

IT業界では、プログラムやドキュメントの微細なニュアンスの違いがプロジェクトの成功や失敗に直結することが多いため、この点が問題となることが少なくありません。

例えば、コードに関する説明やエラーメッセージは、一見すると単純な文章に見えるかもしれませんが、コンテキストに依存した細かな意味を持つことが多く、翻訳ツールではその違いを見逃してしまうことがあります。

エンジニアがこの誤訳に気づかずに作業を進めてしまうと、問題の根本的な原因を特定するまでに時間がかかり、結果的にプロジェクト全体の進行が遅れるリスクが高まります。

また、技術用語や表現には、業界特有の慣習や言い回しが含まれていることが多く、これらを正確に翻訳するのは難しい場合があります。

例えば、「interface」や「dependency injection」といった言葉は、日常会話とは異なる意味を持つことがあり、翻訳ツールではそれらを文脈に応じて適切に訳せないことがあります。

英語を理解しているエンジニアであれば、こうした言葉の使い方を自然に理解し、正確に把握できるため、誤解・誤認を避けることができます

最新の情報は英語で書かれていることが圧倒的に多い

英語を学ぶべき理由の一つに、最新の情報が圧倒的に英語で提供される点が挙げられます。

特にIT業界では、技術の進化が非常に早く、新しい技術やサービスはまず英語で発表されることが一般的です。

例えば、Amazon Web Services(AWS)はクラウドサービスの分野で世界をリードしており、新機能やアップデートのドキュメント、ベストプラクティスなどはほとんどが英語で提供されています。

英語を理解できることで、これらの最新情報に素早くアクセスでき、競合よりも優位に立つことができます。

翻訳された情報ではタイムラグが発生することが多いため、英語で直接情報を得られることは、特に新しい技術を早期に導入したいエンジニアにとって大きな強みとなります

 翻訳ツールに頼ることによる自立心の低下

翻訳ツールに依存しすぎることのもう一つの問題は、エンジニアとしての自立心や問題解決能力が低下するリスクがある点です。

IT業界は急速に進化しており、常に新しい技術やツールが登場します。

このような環境では、迅速に情報を取得し、問題解決に取り組む能力が求められますが、翻訳ツールに頼りすぎると、自分自身で情報を調査し、解決策を見つける力が弱くなる可能性があります。

エンジニアとしてのキャリアアップを目指す場合、自立して問題解決に取り組む能力は非常に重要です。

プロジェクトマネージャーやテックリーダーの立場では、特定のメンバーに依存せず、自分自身でも技術的な課題に対処するスキルが求められます。

英語を理解できることで、より多くの情報源にアクセスでき、プロジェクトの全体像を把握しやすくなり、リーダーシップを発揮できるようになります。

英語学習は時間がかかり、業務の忙しいエンジニアにとっては負担に感じるかもしれません。

しかし、IT業界においては、英語を習得することで得られるメリットは非常に大きく、長期的に見ればキャリアの向上や業務の効率化に直結します。

ここでは、なぜ英語学習が重要であり、時間のかかる投資であってもその価値があるかについて詳しく説明します。

リーディングスキルを優先することで学習のハードルを下げる

英語を学ぶ際、多くの人が「話せるようにならなければならない」というプレッシャーを感じるかもしれませんが、IT業界ではまずリーディング(読む能力)を重視することが重要です。

セキュリティエンジニア向けにはなりますが、IPAでも同様の見解が示されています。

英語を読む上で最も重要なことは英文法を理解することです。

学生の時のように、英単語をひたすら覚えるような学習法は辞めましょう。キリがありません。

リスニングやスピーキングのスキルを磨くことも大切ですが、技術的な文書やドキュメントを正確に読むことができれば、業務上の英語の大半に対応できるようになります。

特にプログラミングや技術開発の現場では、エラーメッセージやAPIドキュメントなど、読むことが中心となる場面が多いです。

技術的な文章に限定して英語を学ぶことで、英単語や発音の習得にかかる時間を大幅に短縮し、早い段階で英語学習の成果を実感することができます。

英語を話すことが必要なシーンは、海外のカンファレンスや会議など限られた場合が多く、まずは読解力を鍛えることで、英語学習のハードルを下げることができます。

また、技術的な文章は特有のパターンや用語が多いため、一度そのパターンを理解してしまえば、次回以降の学習がスムーズになります。

これにより、少ない時間で効率よく英語の知識を積み重ねることができるでしょう。

実際に英語を使う場面を増やして学習効果を高める

「英語を学んでも使う機会が少ない」と感じるエンジニアが多いですが、実際には英語を活用できる場面は意外と多く存在します。

オープンソースプロジェクトや技術フォーラム、グローバルなオンラインコミュニティなどでは、ほとんどのやり取りが英語で行われており、自分のペースで参加しながら英語力を磨くことが可能です。

例えば、GitHubやStack Overflowのようなコミュニティでは、質問や回答の大半は英語で投稿されています。

これらのサイトを利用する際に、翻訳ツールに頼らず、直接英語で内容を読んだり書いたりすることで、実践的な英語力を養うことができます。

最初は慣れないかもしれませんが、少しずつ自分の投稿やコメントを英語で行うことで、自信がつき、自然と英語を使う機会が増えていきます。

また、英語を使うことができれば、インターネット上の膨大な情報源に直接アクセスできるようになります。

多くの最新技術や研究成果はまず英語で発表されるため、英語が理解できることで最新の情報をいち早くキャッチでき、他のエンジニアよりも優位に立つことができます。

これにより、英語を使う頻度が自然と増え、学んだスキルが定着しやすくなります。

効率的な学習方法とツールを活用する

英語を学ぶためのコースや教材が多岐にわたり、何から始めるべきか分からないという問題もあります。

しかし、現在はさまざまなオンライン学習ツールやアプリが登場しており、効率的に学習を進めるためのサポートが充実しています。

これらのツールを活用することで、短時間の学習でも効果的に英語力を伸ばすことが可能です。

例えば、Duolingoなどのアプリを使えば、毎日少しずつ学習を進めることができ、忙しい業務の合間にも手軽に英語に触れることができます。

Duolingoは、短時間でも学習を継続することに焦点を当てており、数分間の学習でも効果があるように設計されています。

さらに、最近ではAIを活用した学習も考えられるでしょう。

たとえば、個別にフィードバックを受けたり、自分の苦手な分野を重点的に強化したりすることができるため、無駄なく学習を進められます。

これらのツールを上手に活用することで、英語学習の負担を軽減し、より効率的に学習を進めることができます。

まとめ

最後に、英語を学ぶことは短期的な利益だけでなく、長期的なキャリア形成においても大きな意味を持ちます。

IT業界は国際的なつながりが強く、特に今後は海外とのプロジェクトや外資系企業での仕事がますます増えることが予想されます。

英語を学んでおくことは、技術者としてのスキルアップだけでなく、グローバルな視点でのキャリアを築くための重要なステップです。

英語を学ぶことは一時的な負担に感じられるかもしれませんが、それによって得られるメリットは計り知れないものがあります。

ぜひ、英語力を鍛えてキャリアアップ・スキルアップをしていきましょう!

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